茅野市・佐久穂町境の麦草峠近くの山小屋「麦草ヒュッテ」が提供する「苔(こけ)の森アイスケーキ」が話題になっている。標高2100メートル前後の北八ケ岳一帯には全国有数のコケの群生地があり、PRしたいと考案。ココアクッキーで再現した土や振りかけた抹茶パウダーなど細かな工夫もあって、登山者の間では「コケにそっくり」と人気商品だ。
八ケ岳連峰一帯では約520種類のコケが確認されており、佐久穂町・小海町境の白駒の池周辺は、コケを楽しむ登山者でにぎわう。麦草ヒュッテで働く吉田美砂さん(32)も「しっとりとした感じがあってすてき」と森に魅了された。スイーツ作りが趣味でヒカリゴケを再現した。
アイスケーキは粗めに砕いたクッキーでボコボコとした土の質感を表し、ミントも添えてコケの森を表現するほどのこだわりぶり。10日までコケの関連商品を販売するイベントに合わせて提供するスイーツだったが、特に好評で提供期間を9月下旬まで延長した。
「コケを見て楽しみ、食べてさらに感じてもらえればうれしい」と吉田さん。ドリンクとセットで税込み1200円。午前10時~午後4時に提供している。麦草ヒュッテは水曜定休。