福井県坂井市丸岡町石城戸2丁目の安楽寺は、境内にある閻魔(えんま)堂の閻魔大王に対し、自分自身の過去の過ちや失敗、反省を手紙にしたためお堂への投函を呼びかけている。17日の祭礼の際、集まった手紙はお焚き上げされる。
「手紙」は、県内の寺院では少ない閻魔堂にちなみ、前住職が約10年前に始めた。閻魔大王は地獄行きかどうかを決める王で「うそをつくと、舌を抜かれる」との言い伝えから、祭礼では舌に見立てた赤いこんにゃくを供え、別名「こんにゃく供養」とも呼ばれてきた。
お堂にポストと四つ折り便せんを用意。手紙は信教、宗派に関係なく受け付ける。住職も含め誰にも読まれないようにし、当日まとめて燃やす。
住職は「あの時こうしておけばよかった、あの時は失敗だった、と思う悔いは誰にもある。いつまでも引きずらないで、文字に記して吐き出すことも大事」と話している。
祭礼は午後1~4時。問い合わせは安楽寺=電話0776(66)4305。