長野県飯田市龍江の龍江大獅子保存会は、5年ぶりに地元の「一区」全域を巡って獅子舞を披露する巡回演舞を行った。今年は小学生と保育園児の兄弟も元気に舞い、住民の健康や商売繁盛を願った。
巡回演舞は住民の祝儀に支えられおり、数年おきに実施している。保存会の大人が担う大獅子の頭は幅1・3メートル、高さ90センチほどの大きさ。2人で持ち上げ、口を大きく開けたり、前進しながら回したりした。見守った吉沢洋美さん(67)は「家の近くに来るのを今か今かと待っていた。初めて頭をかんでもらえた」と喜んでいた。
小学3年のガウン奏多君(9)と保育園年長の理夫ちゃん(6)兄弟は、母親と発泡スチロールで手作りした獅子頭をかぶって舞った。奏多君は「楽しくて、毎日練習した」。理夫ちゃんは「(黒いほろが)マントみたいで格好良い」とうれしそう。保存会長の森本勇雄さん(79)は、長年途絶えていた獅子舞を20年近く前に復活させたとし、「高齢化しつつあるので若い人の参加はありがたい」と話していた。