磯の香りが漂う作業場で行われた「天出し」。寒天に小さな穴を開けていく作業もあった=7日午前8時43分、茅野市宮川

磯の香りが漂う作業場で行われた「天出し」。寒天に小さな穴を開けていく作業もあった=7日午前8時43分、茅野市宮川

長野県 蓼科・八ヶ岳・諏訪 特産

山里に漂う磯の香り、諏訪地域に寒天作りシーズン到来 【動画付き】

信濃毎日新聞(2023年12月8日)

 諏訪地域特産の角寒天作りシーズンを迎え、原料となる海藻が放つ磯の香りが山里に漂い始めた。茅野市では7日、生寒天を屋外に並べて干す「天出し」がスタート。昼夜の寒暖差で凍ったり解けたりして徐々に水分が抜けていき、2週間ほどで仕上がる。かつてほどの厳しい冷え込みにならない冬が多いが、良い寒天を届けたいとメーカーは工夫を凝らしている。

 この日天出しを開始したのは同市宮川の五味喜一商店。住宅街にある田んぼに設けた作業場で生寒天を木の台に並べた。1日に1万2千本ほどを積み上げる。寒天に穴を開けることで乾燥後の型崩れを防ぎ、戻す際にも水が染み込みやすくなるといい、針の付いた道具をぷるぷると揺れる寒天に刺していった。

 作業をした同店の高橋史織さん(30)=諏訪市=は2回目の寒天作りで「真冬にも体を動かして働けて自分に向いている」と笑顔。暖冬傾向が続く中で原料を厳選するなどして品質の維持向上を図る同店の五味昌彦さん(65)は「寒天が持つ豊富な食物繊維に注目が集まり、時代のニーズがある」と力を込めた。

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リンク
信濃毎日新聞デジタル https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023120700671
【動画はこちら】 https://www.youtube.com/watch?v=QJTXQkZZ_r4
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