辰野町小野の国天然記念物「シダレグリ自生地」で２６日朝、前日に降った雪が黒い枝に積もり、幻想的な光景が広がった＝写真。時折青空がのぞくと、曲がりくねって伸びる枝ぶりは一層映え、訪れた写真愛好家を魅了していた。

　標高千メートルほどの北西向き斜面２・３ヘクタールに９００本余が植わる。１９２０（大正９）年に天然記念物に指定され、今は地元の「保全友の会」が月１回、草刈りややぶ払いなどの手入れをしている。撮影で何度も訪れている同町平出の有賀均さん（７０）は「日が当たると輝く」とし、真剣な表情でシャッターを切るタイミングをうかがっていた。

　自生地付近の道路は除雪されておらず、町産業振興課は車の運転に注意を呼びかけている。