南アルプスの玄関口の一つ、飯田市上村のしらびそ高原(約1900メートル)で24日、南アルプス国立公園の開山祭があった。約50人が参加し、安全祈願の神事の後、市上村小学校の児童24人が新緑の山々を背景に歌を披露。元気な声で登山シーズンの訪れを祝った。
上村の正八幡宮の宇佐美秀臣宮司(65)らが山岳観光客の安全登山を願って祝詞を上げ、同校の児童たちは唱歌「春が来た」や同校のテーマソング「GO!!」を歌った。6年の三浦李月(りづ)さん(11)は「安全に山登りできるよう歌に気持ちを込めた。みんなで歌えて楽しい」と笑顔だった。
上村まちづくり委員会などでつくる実行委員会の主催。遠山郷観光協会の大蔵喜福(よしとみ)会長(73)によると、2023年は飯田下伊那地域の登山口からコロナ禍前を超える約6千人が登山を開始したといい、「国立公園指定50年の今年はさらに盛り上げたい」と意気込んだ。