3月14日に迫った北陸新幹線(長野経由)飯山駅開業を控え、飯山市内各団体でつくる開業イベント実行委員会が、開業日に駅を菜の花で飾ろうと計画している。現在、住民や各団体が741個のプランターで菜の花を栽培している。市内の菜の花の盛りは4月下旬からだが、日当たりの良い場所や温室で育て、「飯山らしいおもてなしをしよう」と張り切っている。
「開業日には良い感じになりそう」。27日、同市常盤の花き農家の梨元茂さん(48)は菜の花の生育具合を確認し、こう話した。梨元さんは市から委託を受け、ハウス内で76個のプランターで菜の花を栽培している。ハウス内の温度は日中20〜25度、夜間は10度ほど。現在は、菜の花の高さは20センチほどだが、開業日には50〜60センチになるといい、黄色に咲くの花の見頃も合わせられそうだという。
菜の花は飯山駅2階のエスカレーター周辺や斑尾口の連絡通路、市が駅に併設した観光交流センター各所に置く。開業前日に設置する計画で、地元高校生も手伝うという。プランターには、開業への思いや育てた人の名前を書いたカードを添える。
市では2013年秋、開業日に菜の花で観光客を迎えようと市職員が試験栽培した。その結果、早く花を咲かせられるめどが立ち、昨年秋、市民らに栽培に協力してもらう「里親」を募った。個人は135人がプランターを1個ずつ育て、17の団体が376個、市も230個を栽培している。
市内では5月の大型連休中、「いいやま菜の花まつり」が開かれ、多くの観光客でにぎわう。市は「駅で菜の花を見て、まつりの時に再び来てくれたらいい」と期待している。