4月5日に始まった善光寺(長野市)の御開帳は、閉幕の結願(けちがん)大法要(31日)まで残り1週間となった。平日の25日も長野市街地は県外ナンバーの車両で早朝から混雑。善光寺境内や門前も、人気の回向(えこう)柱の参拝や戒壇巡りを体験しようと1〜2時間待ちを覚悟した人々で終日にぎわった。
国土交通省長野国道事務所(同)によると、市街地の中御所から善光寺北まで約3キロの所要時間は、ピーク時に2時間に達し、長い車列ができた。
混雑が緩み始めた午後2時、さいたま市から新幹線で訪れた樋口紀子さん(70)はテント下で一休み。午前中から並んで回向柱や本堂内陣は参拝できたが、最長1時間50分待ちの戒壇巡りは「疲れちゃって断念。でも混雑は覚悟の上。お参りできてホッとしてます」。
周辺の民間駐車場はどこもいっぱいで、係員の男性は「閉幕が意識され始めた先週末あたりからぐんと増えた」。一方、午後3時すぎごろからは人波が引き、男性は「慣れた人はこの時間帯からやって来る」と話していた。