江戸時代に松代藩真田10万石の城下町だった長野市松代地区で、真田家ゆかりの史跡を自転車で巡る催しが20日、開かれた。徒歩で回るには時間のかかる寺社などを訪ねながら、街の風情を味わってもらおうと、地元のNPO法人「夢空間松代のまちと心を育てる会」が企画。参加者やガイドら6人は、車では通れない小道も走り抜けながら、景色や街並みを楽しんだ。
長野電鉄の旧屋代線松代駅が発着点。自転車を運んできたり現地で借りたりした参加者たちは、松代城跡(国史跡)、松代藩真田家初代藩主信之が隠居した場所に立つ大鋒寺(だいほうじ)、真田家菩提(ぼだい)寺の長国寺などを順に訪ねた。千曲川堤防道路もコースに入れ、菜の花や残雪の北アルプスを眺めながらペダルをこいだ。
参加した長野市安茂里の男性(76)は「松代には何度も来ているが、地元の人しか知らないような道をブラブラでき、発見があった。土地が平らで走りやすい」。同NPO法人副理事長の小俣光弘さん(77)は「これまでとは違う松代の楽しみ方を知ってもらえるといい」と話していた。同様の催しは今後も開く。