東御市で生食用ブドウの収穫が例年より1週間ほど早く最盛期を迎えている。信州うえだ農協東部営農センター(東御市)によると、今年は受粉期の6月に適度な高温に恵まれ、粒の大きさや色づきも順調という。同市滋野乙の中屋敷区で種なし巨峰とシャインマスカットを栽培する若林泰平(やすひら)さん(67)も15日、収穫作業をした。
昨年は降ひょうや長雨の影響で裂果被害もあったが、若林さんは房の様子を確認しながら「今年はいいね。適度な酸味と甘さがある」と自信をのぞかせた。妻と息子の3人で10月上旬ごろまで連日、午前4時から収穫し、箱詰めする。
同センターによると、近年は種がなく食べやすいブドウの人気が高まり、東御市でも種あり巨峰から、種なし巨峰やシャインマスカットなどに切り替える農家が増えている。市内の農家でつくる東部ぶどう部会は、これらの種なしブドウの栽培面積を、かつて主流だった種あり巨峰とほぼ同じ約50ヘクタールまで拡大した。
ブドウは都内など関東方面に出荷する。17、18日、東御市の東御中央公園で開く「巨峰の王国まつり」でも販売する。