上田市中央3の池波正太郎真田太平記館は12月11日まで、徳川家康の重臣として活躍した本多忠勝(1548〜1610年)とその一族に関する企画展を開いている。NHK大河ドラマ「真田丸」の放送に合わせ、武田氏や上杉氏といった真田氏と関係が深い戦国大名をテーマにした企画展の第3弾。忠勝の甲冑(かっちゅう)をはじめ、本多氏と真田氏の強いつながりがうかがえる書状など、複製品を中心に約30点を展示している。
忠勝の娘、稲(いな)(小松姫)が、初代松代藩主となる真田信之に嫁ぐなど両氏の関わりは深い。忠勝は池波正太郎の小説「真田太平記」にも登場し、「真田丸」では俳優の藤岡弘さんが、豪勇で情に厚い忠勝像を好演した。
展示品には、忠勝の次男・忠朝が、高野山に流罪となった信之の父、昌幸と弟の信繁(幸村)の赦免を家康に嘆願しようとする内容の書状もある。同館学芸員の鈴木彩也花さん(22)は「姻戚関係にあった本多氏が昌幸らの赦免を得るため、親子で尽力していたことが分かる。他家とのつながりがなければ戦国時代は生き抜けなかったのだと感じてほしい」と話している。
開館は午前10時〜午後6時(入館は午後5時半まで)。期間中無休。