御嶽山腹にある御岳ロープウェイ(木曽町)の今年の本格運行が27日、始まった。2014年9月の噴火災害以降、戻り切らない利用客を呼び込もうと、昨年に続き大型連休中に特別運行をした後、いったん整備期間を設けていた。朝から好天に恵まれたこの日は、県内外から訪れた人たちが一帯の景色を楽しんだ。
例年より残雪が多い山頂側の飯森高原駅では、近くを散策したり、写真に収めたりする人が多かった。愛知県岡崎市から友人と2人で訪れた主婦、遠藤房子さん(79)は「初めて来たが、山の稜線(りょうせん)がはっきりと見え、素晴らしい景色」と笑顔で話した。
山麓側の鹿ノ瀬駅近くでは、地元の団体がアルプホルンの演奏や木曽踊りを披露。訪れた人たちを楽しませていた。
この日の利用客は217人。大型連休中の利用客は9日間で2300人余と、昨年と比べて2割以上多かったという。運営するアスモグループ社長の今孝志さん(63)は「今年は(昨年の1・5倍の)6万5千人を目標に、誘客に力を入れたい」と話していた。本格運行は11月5日までの予定。