長野市の善光寺や周辺で6日夜、「第16回長野灯明まつり」が始まった。本堂、山門などが赤や青のライトを浴びて浮かび上がり、幻想的な光景に。表参道の中央通りは約800基の灯(あか)り絵(灯籠)が並び、見物客たちを温かい光で照らした。一帯では最終日の11日まで、光の演出や文化体験などの催しがある。
善光寺山門前でオープニングセレモニーがあり、午後6時に点灯が始まった。山門はこの日限定で、音楽に合わせてアニメーションなどを映す特別ライトアップがあった。
灯り絵は国内外の作家や愛好者、子どもの作品。ユーモラスなサッカーのプレー場面や、棚田の風景などの切り絵が四方にはめ込んである。出張で長野市に来て足を延ばした会社員女性(24)=東京都練馬区=は「かわいいものも見応えのあるものもあって面白い」とほほ笑んだ。
期間中、善光寺周辺の計21カ所の宿坊や寺は「ゆめ茶会」と題し、曼荼羅(まんだら)や本尊の拝観、精進料理の夕食提供、電子楽器「テルミン」のコンサートなどを有料、無料で実施する。仁王門前では10日夜、小さな気球のような明かり「スカイランタン」を空に浮かべる催しもある。