台風19号で大きな被害が出た北陸新幹線(長野経由)は、年内に元のダイヤに戻るのが困難であることが19日、JR関係者への取材で分かった。10編成120両の浸水による車両不足に陥っており、年単位の時間がかかる新規製造や、上越新幹線の同種車両の振り替えでは、被災前の輸送力に達しない。年末年始の帰省やUターンでも、旅客需要を満たすことはできず、影響は長期化しそうだ。

 関係者によると、長野市の車両センターで浸水した車両は電気系統の重大被害などのため、JR東日本は一部を再利用するか、新たに車両を製造する方向。新幹線車両の新規製造は通常、発注から受け取りまで2〜3年かかり、メーカーが最大限の協力を約束しても1年以上は必要という。

 JR東日本は今年3月のダイヤ改正から上越新幹線に北陸と同じ「E7系」車両を3編成投入し、本年度中に追加で5編成を入れる計画だった。この計8編成の一部を転用し、車両数を確保したい考えだが、車両不足を完全に補うのは難しい。

 一方、県は19日、運休しているJR飯山線豊野―森宮野原間で、21日から学生などを対象にバスで代替輸送することを明らかにした。JR東日本が検討しているという。

 中日本高速道路は19日、台風19号の影響で12日から続いていた中央道八王子ジャンクション―大月インターチェンジ間の通行止めを解除。中央道で県内と首都圏を結ぶ高速バス路線は20日からおおむね通常運行に戻る見通しとなっている。

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