雪不足で今冬の開業が遅れている下高井郡野沢温泉村の野沢温泉スキー場は22日、オープンに先立ってそり遊びや雪遊びの利用者に対象を限ったゴンドラの運行を始めた。当初の開業を予定していたのは11月23日。2003〜04年冬以降で最も開業が遅れており、少しでも利用者を受け入れようと初めて試みた。
そり遊びなどができるエリアは、長坂ゴンドラの終着駅(標高1407メートル)近くの一部。営業2日目の23日は積雪が20センチほどあり、子ども連れの外国人観光客ら176人が利用した。そりに乗ったり、雪を投げ合ったりしてパウダースノーを満喫し、写真を撮って楽しんでいた。
同スキー場によると、過去16年間で開業が最も遅れたのは15〜16年冬で12月19日。今冬はまだゲレンデの麓一帯で芝生が見え、23日朝の山頂(標高1650メートル)付近の積雪は約25センチだった。
雪質へのこだわりから人工降雪機は使っていない。運営会社の片桐幹雄社長は「23日夜にまとまった雪が降れば、山頂エリアはオープンできると思う」と話していた。