麻績村の聖博物館で活動しているボランティアグループなどが7日、県営松本空港(松本市)で使われていた案内表示装置や、旅客機の座席、鉄道関係の資料などを特別展示するイベントを同館で開いた。同館には蒸気機関車(SL)など交通関係の資料が多く展示されていることから、県内の交通の歴史を知ってもらおうと企画した。
案内表示装置は文字を印刷した複数の板を回転させ、便名や行く先を示す仕組み。日本航空が2007年まで運航していたジェット旅客機MD87型機の座席、空港で展示されていた空港一帯のジオラマなども並んだ。いずれも同空港の空港ターミナルビルを所有・運営する会社の倉庫で保管されていたもので、同社関係者から貸し出しの申し出があり、展示が決まった。
ボランティアグループは2020年、当時アルピコ交通(松本市)に勤務していた代表の風間莉輝さん(23)=群馬県高崎市=が、同館で展示されているSLや戦闘機の維持管理に協力しようと職場の同僚と結成した。現在は18人でSNSでの情報発信や、屋外展示物のライトアップなどのイベント開催に取り組んでいる。
風間さんは「博物館を多くの人に知ってもらい、航空や鉄道の歴史を後世に残すための活動を続けたい」と話している。