今春の善光寺御開帳(4月5日〜5月31日)を見据え、長野市の善光寺西側の飲食店や商店などが地域の見どころや歴史、店の特徴を紹介する「お散歩マップ」を作った。地図上に各店の場所や特徴を店主の似顔絵とともに書き込み、地域の魅力をアピールしている。
御開帳期間中は表参道に観光客らが集中するため、西側にも足を延ばし、街並みの良さを知ってほしいと、桜枝町や横沢町などの7店舗が企画した。近くの店に呼び掛けたところ、明治時代から続く老舗の呉服店をはじめ、古民家を改装して新しく開業したカフェや雑貨店、ギャラリーといった32の店舗などが賛同した。
マップでは、店主らがお気に入りの店を紹介し合うコメントを載せ、親しみやすいよう工夫を凝らした。店舗だけでなく、信州大教育学部などの桜が楽しめる場所も紹介。明治〜昭和時代の街並みを撮影した白黒写真のほか、弥栄神社(上西之門町)は源頼朝が悪霊退散のために祭ったと伝わる―と地域の歴史も伝えている。
B3判(八つ折り)で、2万部作り、各店舗やJR長野駅の観光情報センターなどで配っている。御開帳の期間も配る予定だ。マップを企画した1人で、桜枝町で台湾茶のカフェ「珠露(しゅろ)」を営む木村敦さん(45)は「面白い店がたくさんあるということをぜひ知ってもらいたい」と話している。