東御市和の信州大繊維学部付属大室農場で飼育されている、今年のえとである羊が、出産シーズンを迎えている。農場の職員たちは9日朝、親羊たちに穀物をブレンドした餌を与えたり、生まれたばかりの子羊にミルクを飲ませたりと世話に追われた。
食肉用のサフォーク種など35頭を飼育する同農場には、昨年12月から今月にかけて生まれた子羊が、現在6匹いる。体長40〜50センチ、体重3〜4キロ。例年出産シーズンは春ごろまで続くため、農場職員の庄村茂さん(61)は「最低でもあと10匹は生まれる」とみている。
羊たちの鳴き声が響く農場で、職員たちは生まれて間もない子羊2匹の耳に識別用のタグを付けるなど、忙しく働いた。母乳の出ない母親から生まれた子羊に哺乳瓶でミルクを与えると、勢いよく飲み干した。
庄村さんは「子どもたちが生まれ、元気に立ち上がれば安心するが、子どもだけでなく親の様子がおかしいときもあるので、このシーズンは緊張する」と話し、子羊たちが元気に育つことを願っていた。