冬場に脂の乗ったうなぎの消費をアピールする岡谷市発祥の「寒の土用丑(うし)の日」の25日、市内のうなぎ店などでつくる「うなぎのまち岡谷の会」は、ウナギの供養祭を開いた。稚魚の高騰や国際的な資源管理の動きが進む中、うなぎの消費をめぐる環境が安定することも願って成魚15匹を放流した。
岡谷市の諏訪湖畔にある「寒の土用丑の日発祥の地」の記念碑の前に会員ら約20人が集まり、ウナギの供養や感謝の思いを込めて一礼。その後、小学生4人がバケツに入ったウナギを次々と諏訪湖に放流した。
昨年、日本と中国、台湾、韓国が養殖制限で合意。稚魚の高騰と合わせて、消費への影響が懸念されている。うなぎのまち岡谷の会の今野利明会長(46)は「商売で扱っている自分たちも将来に向けて資源保護の観点が大切になる。末永くうなぎが食べられるよう頑張りたい」と話した。
同会は2月11日まで、加盟店で千円以上買い物をすると抽選券がもらえるキャンペーンを実施している。同日に市民総合体育館で「うなぎ祭り」を開き、ミニうな丼(1食800円)を千個販売する。かば焼きも特価で用意。売り上げの一部は、稚魚の人工ふ化研究に取り組む団体に寄付する予定という。