長野市が石畳化や歩道拡幅の工事を終えた中央通り。歩道にはベンチも置いた=26日

長野市が石畳化や歩道拡幅の工事を終えた中央通り。歩道にはベンチも置いた=26日

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石畳の門前町を歩いて楽しんで 善光寺表参道の整備完了

信濃毎日新聞(2015年3月27日)

 長野市が中心市街地の中央通り(善光寺表参道)で進めてきた石畳化と歩道拡幅などの事業が完了した。中央通り歩行者優先道路化事業として、善光寺前の大門交差点から新田町交差点までの約700メートルを6ブロックに分け、2011年度から4年かけて工事。29日に地元住民らが記念式典を開く。門前の雰囲気に合ったたたずまいで、善光寺御開帳(4月5日〜5月31日)を迎える。

 同事業は、歩きやすい道の整備で表参道としての魅力を高め、住民や観光客のまち歩きを促すことで中心市街地ににぎわいを生み出す狙い。アスファルトだった車道路面を桜色の御影石で石畳にし、幅を9メートルから6メートルに狭める一方、左右の歩道の幅は1・5メートルずつ広げて各6メートルにした。ゆっくりとまち歩きを楽しめるようベンチも並べた。総事業費は7億6千万円で、4割は国の補助を受けた。

 大型標識を撤去して善光寺まで一望できる景観にしたほか、車道を狭くすることで交通を抑制し、公共交通の優先を図る。表参道の和のイメージを大切にし、沿道の石碑をライトアップして雰囲気を出す。広く使えるようになった道路空間を利用したイベントの開催も期待。事業の一環で大門交差点はスクランブル交差点にした。

 本年度は3月上旬まで、北野文芸座近くから残りの約250メートルを工事。よく晴れた26日は、善光寺の参拝客らが歩道を行き来したり、ベンチに腰掛けたりする姿が見られた。沿道の店に買い物に訪れた市内の女性(65)は「とてもきれいになり、ベンチもあっていい。ゆっくりと歩きたい」と喜んでいた。

 事業の完成を記念して地元住民らの実行委員会が29日午前11時20分から、沿道の「TOiGO(トイーゴ)広場」で式典を開く。テープカットや太鼓演奏の後、御開帳で善光寺本堂前に立てる回向柱(えこうばしら)の受入式に向かう行列が練り歩く。市都市計画課の担当者は「観光客のほか、市民が日常の中で中央通りを生かしてほしい」としている。

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