長野市の県信濃美術館で4日〜5月31日に開かれる企画展、善光寺御開帳記念「"いのり"のかたち」―信濃の仏像と国宝土偶「仮面の女神」「縄文のビーナス」―の準備が、同館で進んでいる。茅野市で出土した国宝の縄文土偶2体や、重要文化財10点を含む県内の仏像、仏画など計80点余を展示する。展示準備が本格化した31日は、業者が搬入された仏像の梱包(こんぽう)をほどいて展示ケースの中に運び入れる作業を進めた。
主催は信濃毎日新聞社と県、同館。善光寺御開帳に合わせ、普段は公開されない秘仏や善光寺の大勧進、大本願ゆかりの宝物などを一堂に集める。信州で神仏や自然への信仰を形にした姿を展望する企画だ。
全国に5体ある国宝土偶のうち、茅野市出土の「仮面の女神」と「縄文のビーナス」を会期を通じて展示する。仏像は、平安時代後期から鎌倉時代の作品に焦点を当て、善光寺仏師妙海が鎌倉時代に作った「十一面観音菩薩(ぼさつ)立像」(5月7日まで展示)や、長野市清水寺所蔵の平安時代の仏像「千手観音菩薩立像」(4月25日以降展示)などの重要文化財も並ぶ。
4月18日に実践女子大の武笠(むかさ)朗教授と善光寺白蓮坊の若麻績敏隆住職の講演、同25日に上伊那農業高の三上徹也教諭の講演、5月9日に東京芸術大大学院の藪内佐斗司教授の講演などもある。
水曜休館(4月29日と5月6日は開館)。観覧料は大人1300円、大学生1100円、高校生以下無料。前売り券は大人のみ1100円。問い合わせは同館(電話026・232・0052)へ。