オープンした長谷川恒男さんの遺品などを展示する記念庫

オープンした長谷川恒男さんの遺品などを展示する記念庫

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登山家・長谷川恒男さんの遺品展示 茅野に「記念庫」開館

信濃毎日新聞(2015年5月3日)

 欧州アルプス三大北壁の冬季単独初登頂などで知られる登山家長谷川恒男さんの遺品などを展示する「記念庫」が2日、茅野市の八ケ岳連峰登山口「美濃戸口」近くにオープンした。妻の昌美さん(61)=東京都渋谷区=らが長谷川さんの足跡に触れる場にと5年かけて準備。長谷川さんの知人ら約50人が訪れ、思い出を振り返っていた。

 長谷川さんは1947(昭和22)年、神奈川県生まれ。91年にパキスタンで雪崩に巻き込まれ亡くなった。八ケ岳は初めて挑んだ冬山で、その後も登山のために何度も訪れた思い出の地という。宿泊施設を2010年に昌美さんが買い取り、記念庫に改装した。ピッケルや靴などのほか、ベースキャンプでお茶を入れる時に愛用した野だてセットなども並ぶ。

 長谷川さんの登山仲間だった公務員、内海正義さん(59)=東京都=は「一緒にデザインした靴などもあり懐かしい」。知人で記念庫の管理を担当する山岳映像写真家武藤昭さん(74)=茅野市泉野=は「どれほど山を愛していたのか実感した」と感慨深げ。昌美さんは「長谷川を知る人は彼と対話をし、知らない人には登山家としての彼を知ってほしい」と話していた。

 5~10月の土、日曜日の午前10~午後4時。大型連休中は開館。無料。事前に武藤さん(電話090・8726・6719)に申し込みが必要。

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