しなの鉄道(上田市)の観光列車「ろくもん」が11日、運行開始から1周年を迎えた。毎週金曜日から日曜日まで、長野―軽井沢間で1日1往復半しており、6月末までに延べ2万1千人余が利用した。11日は上田駅や小諸駅で記念イベントが開かれ、乗客をもてなした。
上田駅では、上田市民有志らによる「上田城甲冑(かっちゅう)隊」の4人が甲冑を身に着け、正午前に到着した「ろくもん1号」をほら貝で出迎えた。ホームに降りた乗客は、甲冑隊と記念撮影。食事付きプランを楽しんだ富山市の会社員小竹隆さん(60)は「食事のクオリティーも高く、非常に満足です」と喜んでいた。
小諸駅では東御市のアマチュアバンド「TNSジャズオーケストラ」が演奏でもてなした。沿線や各駅では、しなの鉄道社員や住民らが、小旗を振って歓迎した。
藤井武晴社長は「ろくもんによって信州ブランドがより高まったとすれば、地域の鉄道として最も願うところ。地元の皆さんから大きな支援をもらっているので、より地域に密着した取り組みをしたい」と話していた。