ジャムやジュース製造の浅間農園(小諸市)は、リンゴ果汁100%の炭酸入り飲料を商品化した。産業用ガス卸業の宮原酸素(東御市)と協力して装置を開発。瓶詰めの際に炭酸が噴き出すといった課題を解決し、商品化にこぎ着けた。
浅間農園の野沢康彦社長が商品化を提案し、宮原酸素が3年ほど前に装置の開発に着手。日本酒に炭酸を入れる機器を参考に、専用装置を完成させ、昨年6月に同農園に導入した。液化炭酸ボンベから炭酸ガス(二酸化炭素)をステンレスタンクに送ってタンク内の果汁に溶かし込み、充填(じゅうてん)機で瓶詰めする。
北信地方産の「ふじ」を使用。瓶詰めの際、いったん瓶に炭酸ガスを詰め、炭酸入り果汁と入れ替える手法で、泡立てずに瓶詰めすることに成功した。北信地方産の巨峰を使った果汁30%の炭酸入り飲料も商品化した。
ともに250ミリリットル入り。リンゴは1本600〜700円で北佐久郡軽井沢町のホテルで販売している。今後はイタリア料理店などにも販路を広げる方針。野沢社長は「お酒を飲めないレストラン客に需要がある」とみて、ブルーベリーなどを使った商品の開発も構想している。