昨年放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」で小県郡室賀郷(現上田市)の国衆(在地領主)室賀正武を演じた俳優の西村雅彦さんが11日、室賀氏の墓がある上田市上室賀の前松寺(ぜんしょうじ)を訪れ、ドラマの終了を墓前に報告した。西村さんが室賀氏の墓を訪れるのは3回目で、「上田市や室賀の人たちとできた縁を大切にしていきたい」と話した。
墓参りには地元住民でつくる「室賀氏の墓保存会」の6人も同行。同会事務局長の西沢文登さん(70)が室賀氏の歴史などについて説明した。西村さんは墓前に線香と花を供え、静かに手を合わせた。
ドラマで西村さん演じる正武は人気を集め、「黙れ小童(こわっぱ)!」のせりふは話題になった。墓参りを終え、西村さんは「上田市とつながりができたことにお礼を申し上げた。室賀正武を演じたことが一つの励みになり、役者としての意欲が改めて湧き上がってきた」と話した。
墓参りに先立ち、西村さんは市役所を訪れ、同市サントミューゼで3月10日に予定する主演舞台「COASTER(コースター)2017」について母袋創一市長に報告した。西村さんが全国各地で手掛け、一般公募の出演者と演劇を作る「三世代で作る演劇」についても説明。「上田市でもぜひやらせてほしい」と提案した。