海外から招いたワイナリーオーナーやレストラン関係者らによる県内の日本酒の試飲会が6日、上田市のホテルであった。この日は上田、佐久両市の酒造会社6社が地酒を紹介し、評価を受けた。
内閣府が「クールジャパン」関連事業として採択した実証プロジェクトのうちの一つで、コンサルタント業のサイエスト(東京)が日本酒の海外展開に向けたモデル構築事業として企画した。海外で影響力を持つ人たちに日本酒の魅力を体験してもらい、連携の在り方を探る狙いだ。
一行は茨城県の酒蔵などを視察し、この日県内入り。試飲会では米国、香港の4人と香港のメディア関係者が各蔵のブースを1軒ずつ回った。米国のワイナリーオーナー、ロブ・シンスキーさんは「相性の良い料理を紹介することも大事」と提案。香港のレストランマネジャー、ジャック謝(シェー)さんは「吟醸酒は香港の富裕層に人気で需要がある。酒の特徴についてもっと情報があれば、こちらも紹介しやすい」と述べた。
沓掛酒造(上田市)の杜氏(とうじ)、沓掛浩之さん(28)は「酒ができるまでのストーリーやラベルのデザインの重要性を聞き、参考になった」と話していた。一行は8日にかけて上田市や上高井郡小布施町の酒蔵を視察。同日午後4時から長野市でシンポジウムを開く予定だ。