諏訪市の国道20号沿いにある酒蔵5軒を巡り、地酒を楽しむ催し「上諏訪街道春の呑(の)みあるき」が25日開かれた。県内外から大勢のファンが詰め掛け、升を手に酒蔵を訪ねて自慢の日本酒を味わった。
宮坂醸造、麗人酒造、舞姫、伊東酒造、酒ぬのや本金酒造の五つの酒蔵と地元商店主らが1998年に始め、2002年からは年に複数回開いてこの日が通算35回目。手のひらほどの大きさの升を購入すると、それぞれの酒蔵で自由に試飲できる。
どの酒蔵でも、日本酒をついでもらう場所は擦れ違うことができないほどの混雑ぶり。参加者は「おっ、うまい」「これはまた辛口だな」と感嘆しながら味わった。
鹿肉の串揚げや干したワカサギなど、地元産食材を使ったつまみを売る屋台も並び、国道沿いの歩道には酒とつまみを持って談笑する人があふれた。友人らと訪れた東京都練馬区の渡辺直行さん(64)は「酔いが回って最初の2杯くらいしか味を覚えていないけれど、おいしい。毎年このために諏訪に泊まってゆっくりするのが楽しみ」と話していた。