職人が技を競い合って作った刀が並ぶ展覧会

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刀工、渾身の一振り 坂城・鉄の展示館で新作展覧会

信濃毎日新聞(2017年6月18日)

 第8回「新作日本刀研磨外装刀職技術展覧会」が坂城町鉄の展示館で開かれている。日本刀文化振興協会(東京)と同館、町が主催(信濃毎日新聞社共催)。作刀・刀身彫刻、研磨、刀装の3部門で、応募作と審査員や招待者が手掛けた計72点が並ぶ。

 作刀部門1位の経済産業大臣賞に選ばれたのは、町在住の刀工、宮入小左衛門行平さんの下で昨年5月まで修業した上山陽三さん(岡山県)の刀。同じく宮入さんの下で修業した根津啓さん(長野市)、現在も宮入さんの工房で刀作りをしている河内一平さん(坂城町)、先代の宮入行平さんの下で修業した松川隆さん(佐久市)の刀も入賞し、展示されている。

 刀装部門は、つばにムクドリの彫刻を施したカナダのケビン・アダムスさんが1位の町教委教育長賞を受賞。刀に紙を当てて形や凹凸を写し取り、刃文(はもん)は手描きで表現した「押し形部門」の9作品も並ぶ。同館学芸員の時信(ときのぶ)武史さん(40)は「現代の刀工が技を競い合い、渾身(こんしん)の力を込めて作った刀や、研磨部門に並ぶ研ぎたての名刀の数々を見てほしい」と話している。

 8月27日までの期間中、週末を中心に、押し形のしおりやナイフの手作り体験会なども企画=表。7月2日には研磨部門1位の日本刀文化振興協会会長賞を受賞した森井鐵(てつ)太郎さん=埼玉県=の刀剣講座と研磨の実演がある。

 入館料500円(中学生以下無料)、月曜休館(祝日の場合は翌日)。

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