諏訪湖で3日、ワカサギの投網漁が解禁された。漁師13人が沖に出て網を打ち、計約80キロを水揚げした。諏訪湖漁協(諏訪市)によると、小ぶりだが、今春に卵を多く放流したことで、個体数は大量死が起きた2016年より前の状況に戻った。漁期は例年1月前半までで、例年並みの水揚げ10トンを見込む。
水揚げされたワカサギは体長約5センチ。同漁協の試験捕獲などから、湖内には例年並みの1億匹以上のワカサギがいるとみられ、餌も豊富なため、今後は徐々に成長し、水揚げ増も期待できるという。
同漁協は今春、昨季の2倍に当たる9億粒の卵を湖に放流。夏場には、16年のワカサギ大量死の一因とみられる湖水の貧酸素状態が確認されたが、深刻化せずに済んだという。
投網漁が行えるのは、当面は月、木、土曜日の午前4〜6時で、漁の状況を見て変更する。武居薫組合長(67)は「湖はワカサギ大量死以前の状況に戻ってきた。このままいけば、来年の採卵も順調にできるのではないか」と話していた。