ウメの苗木を植える親子連れ=6月2日、福井県福井市折立町

ウメの苗木を植える親子連れ=6月2日、福井県福井市折立町

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水害に負けない森に 福井・美山、園児ら植樹

福井新聞(2019年6月3日)

 2004年7月の福井豪雨からの復興と水害に負けない地域づくりを目指す「ふくろうの森」の植樹会が6月2日、福井県福井市美山地区にある折立町の乙谷川上流で行われた。豪雨から間もなく15年。地元の親子連れらが「大きく育って」との願いを込め、ウメやブルーベリーの苗木を植えた。

 美山地区は豪雨の際、足羽川の支流の多くが氾濫した。折立町でも乙谷川が土石流となり集落をのみ込んだ。09年3月、乙谷川に砂防ダムが完成したことを機に、地元の住民グループ「折立立志会」などが山林保全と憩いの場づくりを目的に植樹を始め、一帯を「ふくろうの森」と名付けた。

 11回目の今回は約40人が参加した。これまでに植えたドングリやモミジ、ハナモモなどの周辺を除草、絡みついたつるの除去などにも汗を流した。親子連れは、ウメやブルーベリーといった実のなる木を植えていった。子どもたちは「木を植えるのは楽しかった。でっかく育ってほしい」「みんなで食べられるくらいブルーベリーがなってほしい」と話していた。

 植樹後、地元の女性が作った豚汁ときなこをまぶしたご飯を朴葉で包んだ「ほおば飯」が振る舞われた。主催した美山公民館下味見分館の高嶋正夫分館長(67)は「豪雨から15年。高齢化が進み若い世代や子どもがいなくなっている。植樹を通じて連携することで、災害に強い地域になれば」と交流の継続を期待していた。

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