日本遺産に認定された一乗谷朝倉氏遺跡の「石」にまつわる出土品を展示した「日本遺産認定記念展」が、福井県福井市の福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館で開かれている。笏谷石が人々の暮らしと深く関わっていたことを示す95点が並ぶ。11月12日まで。
同遺跡や白山平泉寺を核とする福井、福井県勝山市の「石」に関連する文化財が日本遺産に認定されたことを記念し、県が開いた。
館内ロビーでは、認定された「ストーリー」の構成要素である県内27カ所の文化財をパネルで紹介。展示室では、「石づくりの戦国城下町と中世宗教都市」「近世城下町のまちづくりと石」「石に現れた日本人の美と信仰」の3部構成で解説している。
出土品は福井県特有の石文化を伝える物ばかり。「戦国城下町」のコーナーでは、床を温めていた「バンドコ」や茶席で湯を沸かす「風炉」など、一乗谷の住民の暮らしぶりを紹介する製品を展示。両製品について同資料館の月輪泰副館長は「県外では土器で作ることが多い。柔らかく、加工しやすい笏谷石ならではの品」と話していた。
このほか、葛飾北斎が描いた半石半木の九十九橋の浮世絵もあり、8月31日まで展示される。