専門家から調理器具の説明を受ける候補者ら=2日

専門家から調理器具の説明を受ける候補者ら=2日

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湯の丸舞台に南極想定訓練 第62次の地域観測隊員候補者ら

信濃毎日新聞(2020年3月3日)

 第62次南極地域観測隊の隊員候補者ら約80人が2日、東御市湯の丸高原で冬期訓練を始めた。国立極地研究所(東京)主催で、5日まで合宿。南極での長期滞在で取るべき行動を学ぶ。例年、松本市乗鞍高原で行っている。規模が大きくなり、訓練に使える場所が広く、雪も豊富などの理由で、湯の丸高原で初めて実施することにした。

 2日はホテルから湯の丸キャンプ場まで徒歩で移動。7〜8人の班に分かれ、テントを設営し、炊事に使う器具の確認などをした。専門家がテントの換気や装備品整理などの注意点を説明。3日は装備が壊れた際の対応など、4日は目標物がなく方角が分からない場所で、旗を立ててコンパスを使い、歩幅で距離を測るなどして移動する「ルート工作訓練」を行う。

 30代男性は「訓練で多くのこと学んで出発に備えたい。他の参加者とコミュニケーションを取って良い関係を作りたい」と笑顔。観測隊長の橋田元さん(56)は「訓練で得た経験やチームワークを本番で発揮してほしい」と話していた。

 南極地域観測隊は、南極の昭和基地などで、気象を観測、地質や湖沼にいる生物の調査に当たる。第62次の隊員は身体検査などを経て6月に決定。11月ごろ出発する。2021年2月ごろまでの「夏隊」と、22年2月ごろまでの「越冬隊」がある。

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