立科町の一般社団法人「信州たてしな観光協会」は11日、町内の白樺高原国際スキー場で花火を打ち上げた。新型コロナウイルスの影響で、今年は女神湖で開く白樺高原花火大会を中止。しかし都内の男性から寄付があり、規模を縮小してサプライズで花火を上げることにした。
観光協会によると、花火大会は50年近い歴史があり、当日は周辺の宿泊施設が満室になるほどの人気イベント。都内の男性は毎年8月に白樺高原に滞在し、4年ほど前から大会に寄付をしている。協会側は中止を伝えたが、男性は「自分は見に行けなくても構わないが、花火の火を消さないでほしい」と要望。協会は会員からも協賛金を募り、新型コロナからの復興を願って実施することにした。
花火は15分ほど打ち上げ、宿泊施設の利用者らが見守った。観光協会の田村淳一会長は「コロナ禍でも花火を上げられたことがうれしい」と話していた。