平湯に飾る予定の電飾看板。アルミ製の箱(手前)に温泉の源泉と水を入れ、温度差を利用して発電する

平湯に飾る予定の電飾看板。アルミ製の箱(手前)に温泉の源泉と水を入れ、温度差を利用して発電する

長野県 蓼科・八ヶ岳・諏訪 温泉

温泉熱で輝く[100周年看板] 映画ロケ地の諏訪「平湯」

信濃毎日新聞(2020年9月30日)

 諏訪市小和田の共同浴場「平湯(ひらゆ)」を管理する平温泉組合は、温泉熱を利用して発電した電気で光る電飾看板を製作している。同浴場の建物が1921(大正10)年に完成してから来年で100周年を迎える記念事業の一環。今年の11月23日に開催予定の記念式典で披露し、建物に飾る計画だ。

 「祝平温泉百周年」と書かれた看板は縦45センチ、横90センチ。文字部分に発光ダイオード(LED)電球が付いている。同市の機械設計業小酒井正浩さん(76)が製作を担当。中央の仕切り部分に半導体素子が入ったアルミ製の箱を作り、仕切りで分かれた部分に約70度の源泉と冷たい水をそれぞれ入れると、温度差で発電する。

 平湯の建物は木造一部2階建ての洋風の外見が特徴で、古代ローマと日本の風呂文化を取り上げた映画「テルマエ・ロマエ2」(2014年公開)のロケ地になった。鉄羅(てつら)康夫組合長(75)は「看板は平温泉の宣伝になる。温泉熱で輝いている姿をみんなに見てもらいたい」と話した。

 同組合は10月1日から、100周年記念事業のための寄付を募る。一口5千円。普段は組合員しか入浴できないが、今回寄付した人には入浴券などを贈る。問い合わせは鉄羅さん(電話0266・53・1731)へ。

今月のお得な国内ツアー びゅう

蓼科・八ヶ岳・諏訪 ニュース