福井県永平寺町の曹洞宗大本山永平寺で12月19日、年の瀬恒例の「大すす払い」があった。雲水約100人が、貫首が法を説く「法堂(はっとう)」などの建物の汚れを隅々まで落とし、新年を迎える準備を整えた。
すす払いは18日午後から始め、19日は門や堂が回廊で結ばれた「七堂伽藍(がらん)」で実施。法堂のほか、本尊を祭る「仏殿」などをきれいにした。雲水たちは作務衣(さむえ)姿で作業を開始。長さ約2~5メートルの竹の先にササを付けたはたきを用い、外壁や軒下、天井などのほこりを取り除いていた。
黙々と取り組む雲水たちの姿に、訪れた参拝客らは「今年も、もう終わりという実感が増した」などと話していた。
大本山永平寺では今後、餅つきも行って年越しに備える。大みそかの唐門の開放は新型コロナウイルス対策で密集を避けるため、例年の午後11時から今年は午後9時に早める。