戸沢産米で醸造した純米吟醸酒を手にする宮島会長

戸沢産米で醸造した純米吟醸酒を手にする宮島会長

長野県 上田・小諸

戸沢産米で造る純米吟醸酒 上田の住民有志が酒米栽培

信濃毎日新聞(2021年5月13日)

 上田市真田町長の戸沢地区で栽培された酒米を使った純米吟醸酒「信州亀齢(きれい)上田市真田の里戸沢産ひとごこち」が完成した。住民有志による「戸沢酒米作りプロジェクト」の一環で、同市中央4の岡崎酒造が醸造。戸沢産米だけでの酒造りは昨年の純米酒に続き2回目になる。市内2カ所で販売している。

 プロジェクトは2018年に発足。15人ほどが地区内の耕作放棄地を借りて酒米「ひとごこち」を栽培している。収穫量は年々増えており、昨年は約1620キロだった。収穫など多くの作業で近隣住民の協力を得たという。

 3月に仕込み、4月に搾って瓶詰め。720ミリリットル瓶約1500本と一升瓶約400本を製造した。「みんなの思いを背負っているプレッシャーを感じる」と同酒造の岡崎謙一社長(47)。出来栄えについて「甘みと微発泡があり、目指していた味わいになった」と手応えを話した。

 「酒の価値を高めることで戸沢産米や地区の評価を高めたい」(岡崎社長)と、今年は純米酒でなく、米粒を半分近く削る純米吟醸にした。売り上げの一部はプロジェクトに還元、より多くの耕作放棄地の活用を目指す。

 プロジェクトの会長で「地酒屋宮島」(上田市真田町長)副店長の宮島泰弘さん(49)は「地域を盛り上げようと取り組んでくれる岡崎酒造に感謝。気持ちに応えられるよう活動したい」と話した。

 購入者に直接、活動を伝えたい―との思いから、販売は岡崎酒造の蔵元と「宮島」の2カ所に限定した。720ミリリットル瓶が2200円、一升瓶が4400円。

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