ニッスイ湯の丸アスリート食堂の管理栄養士の牛田さんと、提供するメニューの1例

ニッスイ湯の丸アスリート食堂の管理栄養士の牛田さんと、提供するメニューの1例

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アスリート、おいしさでお手伝い 湯の丸で管理栄養士、知恵絞る

信濃毎日新聞(2021年6月5日)

 東御市湯の丸高原の高地トレーニング施設に併設された「ニッスイ湯の丸アスリート食堂」で管理栄養士の牛田夏実さん(29)がアスリートたちを食事面、栄養面で支援している。東京五輪・パラリンピックに出場する選手らの活躍にもつながるようにとメニューづくりに知恵を絞る。

 山梨県出身。女子栄養大(埼玉県)を卒業後、受託給食会社に就職し、高齢者施設の食事運営に関わった。2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックで選手の食事を支えた経験もある。選手の栄養面での支援などを巡り市と協定を結んでいる母校からの紹介で、今年1月に湯の丸で働き始めた。「選手が大会で良い成績を出すとやりがいを感じる。少しでもお手伝いできるといい」と話す。

 5月下旬、ビュッフェ形式の昼食では牛肉とゴボウの煮物や地元産米のご飯、豆腐と卵のスープなどが提供されていた。目安としてエネルギー量1516キロカロリー分の盛り付けを紹介。一般的な成人男性に必要な1日当たりのエネルギー量は2千キロカロリーほど。食堂では3千~4千キロカロリーを提供できるようにしている。選手の体作りに必要な高タンパク、高鉄分の食事に力を入れる。

 選手は主に湯の丸高原の宿泊施設に素泊まりし、食事は食堂で取る。女子栄養大の監修も受け、メニューは現在、3食28日分ある。長期合宿の選手たちが飽きないよう、さらに増やす考えだ。選手側の管理栄養士からの要望を聞き日々の食事に修正も加える。「ハードな練習を続けると食欲も落ちてくる。おいしいと言ってもらえるように頑張りたい」

 ビュッフェ形式のため、学生の合宿では揚げ物が多く出る一方、野菜が余るといった傾向もある。バランス良く栄養を取ってもらうために試行錯誤を続ける。

 食堂は市民有志らが設立した会社「湯の丸スポーツサービス」が運営。食材はなるべく地元で仕入れる。ネーミングライツ(命名権)協定を結ぶ日本水産から提供も受けている。

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