福井藩の大奥生徒について紹介しているテーマ展=8月31日、福井県福井市の県文書館

福井藩の大奥生徒について紹介しているテーマ展=8月31日、福井県福井市の県文書館

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福井藩の「大奥」に焦点 福井県文書館でテーマ展、台帳など展示

福井新聞(2021年9月1日)

 幕末の福井藩の大奥制度などを紹介するテーマ展が、福井県福井市の県文書館で開かれている。奥女中の役職ごとの人数など記した台帳や、乳母の服務規程などが書かれた起請文などの資料18点や紹介パネルが並んでいる。10月27日まで。

 福井藩では1863年、松平春嶽の正室・勇姫が奥女中を引き連れて福井城下入りしたことで、約200年ぶりに正室のいる大奥が出現した。大奥の職制や大奥の筆頭だった年寄などの活躍を知ってもらおうと企画した。

 テーマ展では、奥女中の役職ごとの人数などが記され、各女中の採用や昇進の年月日など書かれた短冊が貼られている「大奥女中分限帳」や、春嶽と勇姫が大安寺にマツタケ狩りに行った様子が記されている「御側向頭取御用日記」などの資料を展示。

 またパネル11枚で、大奥の制度や人物などを紹介。春嶽に仕えた年寄の「磯岡」と「八十瀬」のエピソードでは、磯岡が春嶽と勇姫の夫婦間の問題などに尽力し、八十瀬は明治期に女子教育に取り組んだ。

 同館の職員は「自分の住んでいる地域から大奥に入った女中がいるかもしれない。そうした人を探すのも面白い」と同展の楽しみ方を話した。

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