作家池波正太郎(1923~90年)の生誕100年を25日に控え、上田市の池波正太郎真田太平記館が記念事業を準備している。25日は通常なら休館日だが翌日に変更し、オリジナルグッズの販売を始める。3月25日からの企画展「池波正太郎の愛した街上田」では市内に残るゆかりの場所を紹介するなど、節目の年を盛り上げる。
グッズは戦国武将真田氏ゆかりとされる「真田ひも」のネックストラップ。留め具に「正太郎」の文字が刻まれている。税込み1500円。25日は入館無料とし、来館者には池波作品の三大シリーズ「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」のポストカード(3枚一組)を贈る。
上田市民を対象に、姉妹館の池波正太郎記念文庫(東京都台東区)との連携事業も企画。市民が文庫を訪ね、住所が分かるものを提示すると100年ロゴ入りのミニタオルをもらえる。一方、太平記館は池波の出身地、台東区の住民の利用を無料とし、ポストカードを贈る。
館の前には「生誕100年」と記した看板を昨年12月に設置した。細川真利子館長(63)は「生誕100年をきっかけに池波先生の本を改めて楽しんでもらえるよう事業に力を入れたい」と意気込む。主任の竹内美鈴さん(39)は「エッセーにも上田はよく登場する。池波先生と上田の縁を地元の人にも大切に思ってもらいたい」としている。