上田電鉄(上田市)別所線の八木沢駅が1日、イルミネーションで彩られた。交流サイト(SNS)に多くの写真が投稿されている同駅をより広く「拡散」してもらい、知名度を向上させようと、上田市が初めて企画した。
市や同社の関係者らが出席し、点灯式を開いた。別所線の車内でガイドボランティアをしている上田女子短大(上田市)の学生2人がはかま姿で登場し、点灯に向けてカウントダウン。白や青、黄色など発光ダイオード(LED)の明かりがカラフルにともると拍手が起こり、地元住民や鉄道ファンらがカメラを向けた。
市広報シティプロモーション課によると、同駅は歴史ある駅舎のたたずまいや田園風景の広がる周辺環境などが人気。昨年公開された映画「きさらぎ駅」のロケ地になったことや、ハートが描かれたベンチがホームにあることでも注目を集める。イルミネーションは同社が1週間ほどかけて設置。ベンチのハートも明かりでかたどるなど手の込んだ仕上がりだ。
山本修社長は点灯式で「多くの人に知ってもらい、訪れていただきたい。地域の活性化に協力できたら何より」とあいさつした。家族で見に来た近くの馬場緑さん(55)は「かわいらしい。物価高などいろいろなことがある中で、ほっこりする」と笑顔で話した。
28日まで午後5~11時に点灯する。8~12日には同市別所温泉を光で彩る「上田氷灯ろう夢まつり」が開かれ、北向観音や一帯のライトアップもある。市は「併せて楽しんでほしい」としている。