江戸時代に宿場として栄え、明治大正の商都の街並みが残る小諸市の旧北国街道沿いで7日、「第12回信州小諸城下町フェスタ」が2日間の日程で始まった。歴史的建造物の魅力や活用のアイデアを紹介する企画展を初めて実施。クイズラリーと縁日の催し「こもろっ子王国」も開き、大勢の親子連れでにぎわった。
企画展では、10年後の旧宿場町をどんな観光、商業地にするか、地元の本町区まちづくり協議会などが議論してきた構想を地図や写真を交えて紹介。小諸市が本年度進める歴史的建造物の調査に合わせた催しで、調査を担当する信州大工学部(長野市)建築学科が協力した。奥行きのある町屋や酒蔵など9カ所について、カフェやゲストハウス、工房ギャラリー、小規模なビール醸造施設などに再整備する提案を紹介した。
初日のみのこもろっ子王国は、長野大学(上田市)環境ツーリズム学部が主催。参加者は大手門や脇本陣粂(くめ)屋など街なかの9カ所を回ってクイズに回答し、スタンプを集めた。こもろ観光ガイド協会による歴史的建造物の見学ツアーも実施し、参加者は写真に収めながら趣のある街並みを楽しんでいた。
埼玉県春日部市から観光で訪れた50代男性は「昔の建物が多いので資源として生かしていければいいですね」と話していた。