晩秋の小諸城址(じょうし)懐古園(小諸市)で14日、小諸市坂の上小学校3年生が観光ガイドを務めた。普段から懐古園で観光案内をしているこもろ観光ガイド協会が協力。5月に見学した児童たちは「黒門・黒門橋」や「荒神(こうじん)井戸・大欅(けやき)」など7カ所から自分が気に入った1カ所を選び、特訓を重ねて臨んだ。この日、歴史や由来、魅力を元気いっぱいに紹介し、訪れた人たちから大きな拍手をもらった。
協会が2015年、創立20周年記念事業で同小と始め毎年実施している。今年案内した場所は、他に小諸城三之門、二の門、二の丸、藤村(とうそん)詩碑、水の手展望台。児童たちが歴史を調べて文章を下書きし、協会が原稿にまとめた。
二の丸では、関ケ原の合戦(1600年)に向かう徳川秀忠軍が小諸城に入り、上田城の真田昌幸と戦った史実を紹介。「この第二次上田合戦で9日間小諸に足止めされました。合戦に間に合わず家康に大変叱られたことは有名な話です」と案内した。
恩師と同級生7人で訪れた飯野泰治さん(65)=山梨県南アルプス市=は「分かりやすかった。素晴らしい取り組み」と感心。3年の土屋茜さん(8)は「覚えるのが大変だったけどいろんな歴史を知ることができた」と話した。