寒天製造の小笠原商店(諏訪郡富士見町)が、県内外の観光施設などを巡回し、屋台で生ところてんを試食用に振る舞ったり対面販売したりする取り組みを始める。7日、長野市の県庁で専務の小笠原義雄さん(46)が生ところてんを突き出すところを実演。記者会見で「信州の旬の物を味わい、喜んでほしい」とPRした。
屋台で取り扱うのは昨年から冬季限定で販売している「冬の生ところてん」。生ところてんは寒天を煮戻したところてんと異なり、寒天にする前のテングサの煮汁を固めて突き出す。諏訪地域では以前から食べられており、弾力や喉越しの良さが特長という。
120グラム入り483円(税込み)。広く魅力を知ってもらおうと、県の支援を得て「生ところてん屋台」を開発した。野沢菜やわさびなどとも合うといい、巡回では一緒に味わう食べ方も提案する。信州の寒天業界の活性化にもつなげたい考えだ。