水陸両用バスで諏訪湖などを巡る「諏訪湖ダックツアー」を運営する日本水陸観光(大阪市)は16日、18日の運行開始を前に、諏訪湖で救助訓練をした。乗客の転落や、エンジンの急停止を想定して手順を確かめた。同社や運転を請け負う柿木観光バス(諏訪市)などの約20人が、諏訪署、諏訪湖漁協などでつくる諏訪湖安全対策警察連絡協議会と連携して行った。
乗客に見立てて湖面にブイを浮かせ、社員がそこに目掛けて浮輪を投げ入れた。長さ約2メートルで先端にフックが付いた棒で浮輪を引き上げる作業では、引っ張られて湖に落ちないよう腰にロープを巻き、後ろから支えてもらった。
エンジン停止の想定では、日本水陸観光諏訪営業所(同)から諏訪署に通報したとして、協議会の救助艇に引いてもらった。ヨットハーバーに近づくと、待ち構えた社員にロープを投げ、接岸させた。社員の東山恵子さん(50)は「迅速な行動と乗客が不安にならないよう、落ち着いた行動を心掛けた」と話した。
諏訪営業所長の須知翔太郎さん(32)は「運行は9年目。あらゆる場面を想定して安全と安心に努めたい」と話した。