信州・県観光協会は16日、来春の諏訪大社御柱祭について、県内各地の観光案内所の職員に知ってもらおうと、現地視察研修会を開いた。諏訪地方や東信、中信の案内所職員ら約30人が参加。諏訪大社4社の境内や、御柱が急斜面を下る上社と下社の木落としの現場などを巡り、諏訪地方観光連盟の担当者らが祭りの流れなどを説明した。
諏訪郡下諏訪町内で開いた情報交換会では、同連盟御柱祭観光情報センターの担当者が、祭りの歴史や、木落とし、川越しなど祭りのハイライトを紹介。一方で「神事であることが前提。観光客には、曳行(えいこう)路に入らないよう呼び掛ける必要がある」と注意点も指摘した。案内所の職員からは、週末に同観光情報センターに問い合わせをする場合はどのようにしたらいいのか―などの質問が出ていた。
茅野市にある上社「木落(おと)し公園」の視察では、有料観覧席を1700席設け、8本の御柱ごとに観覧客を入れ替えることも説明した。
信州・県観光協会の小林弘幸観光情報部長は「現場を見て、現地の担当者と顔合わせすることで、観光客への情報提供もスムーズになる。県内どこでも御柱祭に関する適切な案内ができるようにしたい」と話していた。
研修会は、観光案内所の連携強化などを目的に毎年開いている。来年の御柱祭とNHK大河ドラマ「真田丸」放送を控え、今年は上田地方でも30日に予定している。